神奈川を瓦礫から守る会

私たちが反対する根拠 2
<環境省が言うこと、やることを信用できません>

3.納得がいかない8000 bq/㎏

原発内に保管される
低レベル放射性廃棄物

震災前は、原発内などで、放射性セシウム濃度が100 bq /㎏を越えるものについては、厳重な管理下で低レベル放 射性廃棄物処分場に封じ込めてきました(クリアランス制度)。

ところが環境省は、事故後、8000 bq/㎏(従来基準の 80倍)が、放射性物質を含む焼却灰を一般ごみの灰と同じ処分場に埋め立てしてよいとして、がれき広域処理の基準としたのです。

これは、原発内では100 bq/㎏を越えれば放射性物質としての管理が必要なものが、一歩原発の外へ出れば8000 bq/㎏までは安全だから埋立てて良いというものです※1

国が安全とする100 bq/Kg以下のがれきでも、量が多くなれば放射性物質の総量も多くなります。その焼却灰は16~33倍に濃縮されますから、仮に、10 bq/Kg のがれきを焼却し、濃縮度を16倍と少なく見積もったとしても160 bq/Kgの灰が産出されることになります。

これは放射性物質としての管理が必要な値です。

ここからも、放射能の濃度だけで論じるのではなく、濃度×総量から焼却灰の放射能の総量(ベクレル数)を考えなければなりません。

また、この件について、新潟県知事は、国に対し次のような疑問を投げかけています。

「国は、この8000 bq/㎏という<濃度>のみで規制を行っている。 しかし、放射性物質を貯蔵する場合には、その量を国に許可・届出することが義務づけられているのに、焼却灰を埋める処分場については放射性物質の<総量>を規制しないのは何故か」※2

そもそもこの<8000 bq/㎏>が安全とする根拠を尋ねても、密室で決められたと言われるとおり、納得の行く説明は得られていません※3

環境省は、8000bq/kgを「廃棄物を安全に処理するための基準」とし、100bq/kgは「廃棄物を安全に再利用できる基準」であると説明していますが、この錯綜した規制値に対する不信感はぬぐえません※4

環境省は放射性物質や有害物質を、除去せずに焼却したり埋立てによる深刻な汚染被害を故意に見過ごしています。国土や、国民が生活する環境を守ることが職務であるはずなのに、あまりにも怠慢です。

いまだに、市町村への説明に「バグフィルターは安全で完全に除去できる」と虚偽の説明を続けています※5

もうバグフィルター神話を振りかざすのはやめていただきたいと思います。

また100bq/㎏はリサイクル(後述)可能な数値というおかしな理屈で汚染を拡大していることも許容することはできません。

 


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