神奈川を瓦礫から守る会

私たちが反対する根拠 1
<放射能汚染の脅威>

2.放射性物質は、焼却拡散してはならない

そもそも「放射性物質は、封じ込め、拡散させないことが原則」です。放射性物質を焼却しても濃縮されるだけであって危険は高まるだけです。

知事はバグフィルターは99.99%セシウムを除去するから、放射性がれきを燃やしても外部に出ることはない、と明言しておられました(1月20日、県民集会)。

それなら、わざわざがれきを神奈川まで運んでこずに、福島などがれきを抱えている自治体へバグフィルターを贈れば良い」と返した女性の言葉を忘れることはできません。また、神奈川に持ち込むがれきが100 bq/Kg以下だから安全とおっしゃるなら、バグフィルターは不要のはずです。

バグフィルターで99.99%除去できるという見解に私たちは同意しません※1
がれきに付着している放射性物質はたとえ微量であっても、焼却により濃縮され、気化した後、空中に拡散される可能性が大きいと考えられています。
フィルターの繊維間の穴の大きさが100 nmに対し、セシウム原子の直径は0.53 nmしかありません※2。 バグフィルターメーカーに問い合わせれば99.99%除去など不可能という答えが即座に返ってきます※3。 が、仮に除去可能というバグフィルターを使用したとしても、実際には濃縮された灰の維持管理が難しいことは明らかになっています※4

事例

墨田清掃工場では放射性物質を含む粉塵が発生しましたし※5、新潟市の新津グリーンセンターではバグフィルターの遮蔽板に穴があき煤塵濃度が基準を超えたことが発表されました※6
静岡県島田市の災害がれき試験焼却の結果について、公表されているデータによれば、焼却から発生する排ガス、ばいじん等、一連の行程での放射性セシウムの物質収支量を見ると、4割の放射性セシウムが行方不明となっています※7
いっぽう、焼却灰を埋立てた処分場から放射性物質が外部に漏れ出した例も枚挙にいとまがありません。
まず、事前検査で不検出だったはずのがれきの焼却灰から2040 bq/㎏のセシウムが検出(山形※8)、群馬県伊勢崎市の処分場でも1800 bq/㎏という国の基準より大幅に低い焼却灰を埋め立てていたにもかかわらず、大雨により放射性セシウムが水に溶け出し、排水基準を超えた事件※9がありました。

ごみ処分場の防水シート
破損

島田市でも最終処分場の浸出水が流れ込む土壌の生々しい様子を動画でご覧下さい。
ここでもセシウムが検出され、上水道取水口に影響を与える危険性が指摘されています※10

千葉県民の水源地にあたる君津市の産廃処分場では汚泥や焼却灰から出たと思われる数万~数千bq/㎏ のセシウムだけではなく、猛毒のヒ素や鉛などが漏れだし地下水を汚染している事実が判明しました※11

この写真は島根県川本町ゴミ処理場の防水シートが破損した例です※12

これらの事例に明らかなように、汚染物質が絶対外部に流れ出さないという保証はありません。 


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